はるさわ健康ライフ

中国で生活する医療リスク⑥

海外旅行保険の必要性について事例で学びます。

出張者の旅行保険は個人責任?

個人の旅行ならイザ知らず、会社の命令による出張でも海外旅行保険を掛けない会社がありますが、極めて危険なことです。保険を掛けない会社に聞くと「きちんと高い日当を支払っているのだから旅行保険ぐらいは自分で掛けるべきだ」とのことです。

海外出張のリスクを理解して、ご自分で保険を掛ける方は出張慣れをした方です。製造業で、技術指導等で中国に来られる方は海外出張が初めてという方もいます。こういう方まで個人責任で保険を掛けろというのは無理な話です。多くの方は「私は健康だから大丈夫」、「私は用心しているから大丈夫」と答えますが、海外で「大丈夫」はあり得ません。

出張元が無保険なら出張先で

無錫のS社は、そんな親会社のやり方では危ないと感じました。このため親会社に海外旅行保険を掛けてから出すようにと依頼しましたが、広州にあるもう一つの子会社もそれでやっているのだから駄目だとのことです。仕方なく、駐在員の他に出張者が毎月平均2名いるという前提で海外旅行保険と医療サービス会社との契約を日本でして自己防衛をしました。出張者に安心して貰えるようにしたわけですが、親会社からは「無錫のS社は勝手なことをしやがる」と睨まれました。

ご遺族から感謝

S社では、2年目に事業拡大のため定年を過ぎた元工場長に精密加工の指導をお願いしました。毎月1週間ずつ数か月来ていただく予定です。ところが、3回目の出張時に脳溢血で突然亡くなられてしまいました。ご遺族はできればご遺体を日本に運んでいただき日本でお葬式をしたいとのこと、当然ですね。そこで医療サービス会社にお願いし、無事に日本(横浜)へお運びしきちんとお葬式ができました。しかも、かなり高額の弔慰金も保険からお渡しすることができました。ご遺族からは立派な会社だと感謝されてしまいました。もし無保険だったらと思うとぞっとします。当初は怒っていた親会社もこの事例からは出張者全てに会社負担で保険を掛けるようになりました。

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