はるさわ健康ライフ

上海駐駐在員の健康事情② 高脂血症(脂質異常症)*

上海史上最高の暑さをくぐりぬけてきた皆様は、少しは落ち着かれましたか? 暑い日には冷やしたビールもたくさん飲んだでしょうが、爽やかな秋に向かって、健康管理にも少し力を入れましょうね。

前回の話題の続きです。高脂血症の発病率は非常に高くて、ある統計によると成人の約半分が高脂血症という結果です。なぜこんなに発病率が高いのでしょうか?一番の原因はやはり初期の自覚症状がないことです。美味しい物を沢山食べるのは動物的な本能ですが、血液を検査しない限りは自分の血液の中に、脂質が多いかどうかは分りません。また、検査して少々数値が高くても、痛くも痒くもないから、指摘を受けたばかりの数日間は我慢しても、誘われたら、つい飲んで食べてしまいます。

高脂血症の状態が続くと、動脈の内壁にコレステロールが沈着して、動脈の弾力性が減少し硬くなったり、動脈の内腔が狭くなったりして、血液が通りにくくなるという障害が出てきます。この状態を動脈硬化といいます。更に動脈硬化が進むと、血管が詰まって血液が流れなくなり、心臓の筋肉が 機能しなくなることを心筋梗塞といいます。不整脈や循環性ショック(末梢循環障害)などを引き起こす非常に危険な病気です。

多飲多食 ⇒ 肥満 ⇒ 高脂血症 ⇒ 高血圧 ⇒ 動脈硬化 ⇒ 心筋梗塞や脳梗塞など。これは死の四重奏と言われています。また、肥満だけではなく、痩せた方でも高脂血症を罹っている人が稀ではないので、定期的な検査が必要です。

高脂血症を判断するには、4つの数値があります。

コレステロール
中性脂肪
HDLコレステロール(善玉)
LDLコレステロール(悪玉)

HDLコレステロールは、体に余ったコレステロールを効率良く回収するため善玉と呼ばれています。LDLコレステロールは、逆にコレステロールを全身組織に送り込むので悪玉と言います。

検査結果を見て、↑、↓、の矢印が出ていると病気、上下矢印がなければ安心というのが一般的な見方ですが、こういう見方は間違いです。狭心症や糖尿病患者、或いは心筋梗塞、脳梗塞などを発病したことがある人は非常に危険なので、血液の脂質を厳しくコントロールをしなければいけません。また、動脈硬化危険因子*がある場合にもより厳格なコントロールが必要です。

* 高脂血症は2007年に日本動脈硬化学会で、脂質異常症と改名した。新旧で名称は異なるが、血液の中に脂質が多いことは同じ。
*動脈硬化危険因子とは、年齢:男性45歳以上・女性55歳以上、高血圧、糖尿病( 耐糖能異常を含む)、喫煙、 冠動脈疾患の 家族歴、低HDLコレステロール血症。

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