はるさわ健康ライフ

上海駐在員の健康事情①

仕事の関係で駐在員の健診レポートを読む機会が度々あります。ある健診センターの日本人駐在員の健診結果の統計をみると、まったく病気のない方が僅かに2~3%しかないことが分ってびっくりしました。
発病率の順番は下記のようです。

順位 病名 発症率(%) 順位 病名 発症率(%)
1 高脂血症 52 6 慢性咽頭炎 21
2 肥満症 37 7 高尿酸血症 19
3 脂肪肝 26 8 18
4 肝機能障害 23 9 ピロリ菌感染 16
5 高血圧 23 10 糖尿病 12

日本人の忍耐力は有名です。ちょっとした調子悪さや痛さなどはあまり気にしないですが、ただ、病気も仕事と同じく普段の積み重ねです。駐在員はお付き合いなどの理由で外食が多い、また調子が良くなったら、元もと好きなお酒はどうもたくさん飲んでしまいます。これら余分の栄養が消費されないまま、外へ出すこともできず、体の中に溜まりに溜まって体重だけが増えて、肥満、高脂血症(脂質異常症)、脂肪肝この三つの病気が階段のように知らずしらずのうちに上がってしまっています。
体重が増え始めると気になって、何とか元に戻そうと努力しますが、ついつい美味しいお酒や食べ物、上司の誘いなどに負けてしまい、そのうちに諦めてしまうのがほとんどのパターンです。

私の患者のS総経理はこの代表者と言えます。身長170cm足らずですが、体重が100kgを超えていました。高脂血症、高血圧、心臓病、と体はぼろぼろ、本当に制限をしなければいけないのに、お酒や食べ物は好き放題に飲んだり食べたりの毎日。こちらのアドバイスはまったく聞く耳を持たず、疲れたら漢方で何とか元気にしてほしいと頼みにきます。
ある日突然肺炎にかかり入院することになりました。入院先の大病院の先生から心臓にベースメーカを入れろと命令された、その手術をしたくなければ退院しなさいといわれ、このままでは死にたくないからと、飛行機をチャーターして、やっと日本に戻りました。あまりにもひどい経験をしたから、日本の病院でペースメーカをつけて、毎日1600カロリー、1日6gの減塩食を真面目に実行し、何と体重を100kgから85kgに落とし、血圧も正常に戻りました。今になって、普段からちゃんと自己管理をすれば、こんなひどい目に会わずに済んだのにとS総経理も自己反省しています。

これこそ日常の健康管理が大事だと言う症例ですが、少しご参考になったでしょうか?
上海の総経理、駐在員たちの健康事情はS総経理と似たり寄ったりであることが健診データで分ります。
これから、このシリーズで生活習慣病の予防&治療を順次ご紹介していきます。

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